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レイヴン保護者パロ

 なんなんだろう、本当になんなんだどうなってるんださっぱりだ。ざわざわと騒がしい周りをよそに俺はオッサンと二人固まるしかなかった。
 

 
 
 
―拝啓お


 
 
 
 今年で俺も16だ。もう十分に働いていける年だというのに、俺の保護者はそれを許してはくれなかった。オッサンはいい加減そうで人の決めたことには口出さない奴だと思っていた。けれどそれは違っていて、実際暮らしてみるとあのオッサンは意外にも過保護だった。
 働きたいといっても「まだ
16じゃないの!俺様がしっかり養ってあげるからさー、なんならこのままオッサンのところに永久就職?するのも別に一向に構わないっていうかそれ最高っていうかむしろそれが…痛い痛い痛い痛いっちょ!ユーリくん?少年?なになに、なんで蹴るの殴るの引っ張るの?ちょっ禿げるがっつり禿げるからやめてやめて少年!」ときたものだ。
 正直引いた。それはもう全力で。いい年したオッサンが何言っているんだって。
冗談だと思いたかったが奴の過保護は筋金入りだった。
 俺だってもう
16なんだ。ちゃんとしたところで職を持てる歳だと、むしろ下町じゃあ遅すぎるんじゃないかと俺は思う。
 下町では宿屋の息子は宿屋、商人の息子は商人といったように親の仕事を継ぐのが基本的なあり方だ。けれど俺はオッサンの仕事をしらないし(聞いても教えてくれないし)、今まで下町の仕事をアルバイトのような形で手伝いをするぐらいしかできなかった。それにこれこそオッサンには絶対言いたくないが、養われっぱなしなのも正直申し訳ないと思った。
 だから自分の夢を叶えるためにも、オッサンだけに負担をかけないためにも俺は幼馴染のフレンと一緒に騎士団の入団テストを受けるために普段は絶対に訪れない、貴族街のさらに上にある“城”へと向かった――まではよかった。
 ちなみにオッサンにはもちろん内緒で、だ。
 
 けれどまさかそこにいるのが『過保護で駄目なオッサンだったはず、の』自分の保護者だなんて誰が想像できようか!
 






 
 

しかも双方間抜け面!



 
 







 
・補足説明+掃き溜め
オッサン=保護者パロ。一応ユーリの保護者なので「おとうさん」してるわけです。
血が繋がってるか繋がっていないかはまだ決めていなかった。
とりあえず家ではレイヴンと名乗っていて職業なんてナイショ、なユーリからしたら胡散臭いことこのうえない保護者。根掘り葉掘り聞かないのがユーリくん(聞いてもはぐらかされる)。
ユーリがかわいくてしかたがないレイヴンとツンデレ思春期ユーリ。
 
今回は、まだ家族、親ばか、保護者としてのレイ→ユリ。愛してる大好き結婚して!(笑)なレイ→ユリにだんだん変わってくのも萌えるとか妄想してみました。この時点でもレイヴンはユーリが(恋愛的に)無意識に気になってますがやっぱり保護者なんです。
 

でも基本的にすごく仲いいんですなレイユリ。両者共々「俺がいなきゃだめなんだから!」と内心思っているわけです。無意識に依存しあう関係。あれ、なんかどろどろしてきた(笑)。

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